こんにちは。マンションの1階を購入すると決めたものの悩むのが、【マンション1階って実際どうなの…。】と悩んでしまう人も少なくありません。
・「防犯性は大丈夫か…。」
・「虫が怖くて心配…。」
・「水害リスクについてはどうしたらいいの…。」
など、価格は他階より安く購入できるけど1階はどうなんだろうと悩んでしまう人は大勢います。
そこで今回は1階に住むことのメリット・デメリットを解説します。
前提として資産性を求める方には1階は不向きです。これらを念頭に具体的なポイントを見ていきましょう。
【今回の記事でわかること】
・1階に住むことのメリットデメリットの全体像を把握
・自分たちに必要なことを具体的にイメージして優先順位を整理
・価格だけではなく納得して1階住戸を選択することができる
では、さっそくメリットデメリットを確認していこう。
まずはデメリットから確認していきましょう。
人によってはデメリットにならない項目もあると思いますのでどの項目が該当するか確認していきましょう。
- 眺望がない
- 上から物が落ちてくる
- 防犯面のリスク
- 虫のリスク
- 水害のリスク
- プライバシー問題
- 専用駐車場の問題
- リセールが価格が希望額に届きにくい問題
次にメリットになる項目です。
どの項目がメリットと感じるか確認していきましょう。
- 販売価格が安い
- 自宅までのアクセスが良い
- 子供の転落リスクが低い
- 専有庭で遊びやプチキャンプができる
- 騒いでも下の階がないので迷惑をかけにくい
具体的に1項目ずつ内容を確認していきましょう。
自分の家族にとって必要な項目に優先順位をつけていくとより整理していけると思います。
デメリット8選
デメリットな内容から確認していこう。
1.眺望がない
眺望はマンション選びにおいて、多くの人にとって大きな要素の一つです。素晴らしい眺望は、居住者に心地よい気分やリラクゼーションをもたらし、特に都市部では高層階に住むことで得られることが多いです。(都心は前建てがある場合が多いですが、、、)しかし、1階に住む場合、美しい景色を期待することはできません。逆に眺望に興味がない。優先度が低い人には選択肢の候補にあがってくると思います。また、高い場所が嫌いな人にとっては足が地についた住環境は安心につながりますので居心地が良い住環境になると思います。ただし、敷地に高低差があり建物が高台にある場合は眺望が望める可能性もあります。
2.上からものが落ちてくる
【落下してくる可能性のあるもの】
- 生活用品: 靴、洗濯物、小物などが窓やバルコニーから落下することがあります。
- ゴミ: 不注意な処分により、ゴミが落ちてくる可能性があります。
- プランターや鉢植え: 高層階のバルコニーでのガーデニングが原因で、植物やプランターが落下するケースがあります。
- 子供のおもちゃ: 上階に住む子供がおもちゃを窓から落とす可能性もあります。
- ペットのアイテム: 上階のペットが食べ物や玩具を窓から落とすことがあります。
結構な頻度で上から落下物があるそうです。管理規約で物を置かない等、決まっておりますが落ちてくるそうです。少しでも落下物を回避するためには手摺の種類を確認することをおすすめします。手摺の形状で考えると、【躯体手摺<ガラス手摺<縦格子】の順番で物が落下してくる可能性がありますので、落下物が気になる方は上階の手摺が躯体手摺の物を選ぶと良いでしょう。
3.防犯面のリスク
1階に住むと、窃盗などの犯罪に遭いやすいというデータもあります。高層階が絶対に安全というわけではありませんが、1階は特に防犯面でのリスクが高いと言わざるを得ません。なので1階に住む場合の防犯対策は非常に重要です。まず、最も基本的なセキュリティ対策として、玄関ドアには防犯センサー付き扉を取り付けることが必要です。これは、不正な侵入を大幅に困難にする最初のステップです。新築マンションであれば標準で備わっていることが多いです。
次に、窓は侵入者にとって非常に狙いやすい箇所であるため、バルコニー面の窓には防犯ガラスや特殊な防犯フィルムを貼ることで、窓ガラスを破っての侵入を防ぐ効果があります。但し、分譲マンションは後から防犯フィルムを貼ることは難しいため、事前に仕様を確認してみましょう。自分で貼ると太陽光による熱割れの危険性もありますのでおすすめできませんし、窓ガラスは共用部に当たりますので勝手に仕様を変更することができません。
廊下側の窓にはたいてい面格子が設置されています。縦格子や可動面格子と2種類があります。種類によって機能が異なりますので少し解説させて頂きます。縦格子の面格子は主に侵入を妨げることを目的としております。一方、可動面格子の目的は侵入を妨げる効果と廊下を通る人の目線を切る効果があります。可動面格子は遮光を目的としているものではないので注意が必要です。また、下部FIX窓がある場合は面格子が無い場合が多いので仕様を確認したいポイントとなっております。
1階の住戸にはテラス面の窓サッシに防犯センサーが設置されていることが多いので販売員の方に確認してみましょう。
4.虫のリスク
1階に住む際の害虫に関する懸念は大きいですよね。クモ、ゴキブリ、アリ、ハエなどが頻繁に侵入する可能性が高く、特に庭や植木があると虫の棲み家や繁殖地となることがあります。 加えて、湿気がこもりやすく、これが虫を引き寄せる要素となる上、キッチンやダイニングエリアから漏れる食べ物の匂いが虫を誘引する可能性もあります。気になる方は、庭や出入口周辺に虫よけを散布し、ドアや窓の隙間をしっかり塞ぎ、湿気を抑制する乾燥剤を置くなどの対策が必要です。完璧はありませんが、庭や側溝の手入れを定期的に行うことで防ぐことができると思います。
ただし、ゴキブリについてはタワーマンションの上層階でも出る話はニュースにもなっていたので、完璧に塞ぐことは難しいです。日々、清潔に保つことが重要だと思います。
住戸の位置で注意する点は、ゴミ置き場やゴミ持ち出し場所の近くの住戸は避けた方が良いと思います。また、ペット足洗い場などの近くも避けた方が良いと思います。専有庭の床が芝生なのかタイルなのかでも虫の発生率が変わりますので確認が重要です。また、周辺の環境も影響しますので近隣の状況も一度現地で実際に確認しておくことが重要です。
5.水害のリスク
水害ハザードマップに該当している場所では1階は避けた方が良いですが、周辺状況も踏まえ総合的に判断する必要があると思います。1階住戸を選ぶ上で最大のデメリットのひとつになりますのでしっかり確認していきましょう。
選んだマンションがどのようなエリアに属しているかしっかり理解することからはじめましょう。一般的にハザードマップの種類は以下の3種類があります。役所のホームページに公開されている情報なので各自で確認することができます。
- 内水(大雨)ハザードマップ・・・・大雨が降った際に浸水するエリアを表示したもの。
- 外水(河川氾濫)ハザードマップ・・近くの河川が氾濫した際に浸水するエリアを表示したもの。
- 高潮ハザードマップ・・・・・・・・高潮が発生した際に浸水するエリアを表示したもの。
ハザードマップで重要なことは自分の住んでいる地域がどのエリアに属しているか把握して、実際に災害が起きた際、迅速に行動できるようにしておくことだと思います。
合わせてハザードマップに該当する場合、建物側の対策として一定の高さまで水から建物を守る対策が行われています。具体的には防潮板や土嚢(どのう)を設けられています。どのような対策になっているか事前に確認しておきましょう。合わせて、マンションの建っている場所が周囲の土地と相対的に高いのか低いのかを確認しておきましょう。こちらについては、国土地理院の地図でビジュアル的に敷地の高さが周辺地域と比べてどうなのかわかるようになっております。
その他の方法としましては、各役所の情報コーナーに行きますと敷地周辺において、実際にあった過去の冠水履歴が見れますので確認してみることをおすすめします。
6.プライバシー問題
マンションの1階の庭では、上階からの視線が気になる方もいらっしゃると思います。頭上からの視線を意識しなければならないというのはストレスになります。慣れはあると思いますが、購入する前に検討しておくと良い項目だと思います。
また、道路に面している場合は通行人の視線も気になるところです。生垣などでしっかりと視線がカットできているか
確認しておきましょう。実際に道路側から見た場合と、部屋内から見た場合で印象が異なります。日中は、外部から中部は見えにくいと感じます。逆に暗くなってからは、外部から内部は見えやすく感じます。合わせて現地を確認する場合は、人の通行量も確認しておきましょう。
7.専用駐車場の問題
専用駐車場があると便利かもしれませんが、車が要らなくなった場合やマンション売却時にターゲットが限定されてしまう問題もありますので車が必須かどうかもう一度家族で議論してみましょう。また、売却する際は仲介業者によっても得意不得意があると思いますので、売却を検討する際は複数業者に相談してみることをおすすめします。
メリット
続いて、メリットになる内容を確認しよう。
1.販売価格が安い
分譲マンションの1階を購入する際の価格は、上層階に比べてやや価格が安く設定されております。これは1階が持つデメリット(プライバシーが確保しにくい、防犯リスクが高い、虫の侵入が多い、水害の危険性があるなど)が価格に反映されているためです。ただし、1階特有のメリット(例えば、専用庭やテラスがある場合)も価格に影響を与えており、これが価格を押し上げる要因となることも考慮しなければなりません。 総合的に考慮すると、1階のマンションを購入する際にはこれらの要因をバランスよく評価し、自分のライフスタイルや安全性、プライバシーに対する要求に応じて希望に沿っているか確認する必要があります。
2.自宅へのアクセスが良い
マンションの1階に住む際の動線には明確なメリットがあり、エレベーターを使用する必要がほとんどなく、これにより日常の移動が迅速かつストレスフリーであり、さらに大型家具や電化製品の搬入・搬出が格段に簡単になります。 高齢者や身体の不自由な人、小さな子どもがいる場合には、階段を気にすることなく楽に移動でき、特に緊急時には建物から素早く避難できるという安全性も考慮されます。 加えて、専用の出入口がある場合はプライバシーが保たれ、マンションのメインエントランスを避けることができます。 これらの優位性を総合的に考えると、1階に住むことは多くの便益を提供してくれる可能性が高いですが、それが個々のライフスタイルやニーズに合致するかどうかは慎重な判断が必要です。
3.子供の転落リスクが低い
マンションの上層階に住む場合と1階に住む場合とを比較すると、子供の転落リスクはありません。上階に住んでいると、窓やバルコニーからの転落は非常に危険で、高い場所からの転落は重傷や死亡につながる可能性が高まります。一方で、1階に住む場合は、高さが低いために転落自体がもたらす直接的な危険性は低いです。子供のために1階を選ぶメリットは大きいと思います。
4.専有庭で遊びが楽しすぎる
マンションの1階を選ぶ場合、専用庭が付いていることがあります。専有庭は特に子どもがいる家庭やペットを好む人々にとって大きなメリットです。庭であれば、公共の場よりも安全な環境で子どもやペットと遊べる上、簡単なゲームやスポーツが手軽に楽しめ、さらに親子の質の高い時間を過ごすことができます。しかし、近隣とのトラブルに繋がる可能性のある騒音を生むことがありますので注意が必要です。さらに、1階の庭は外から見えやすい場合があるため、プライバシーの確保も必要となります。したがって、庭での遊びは多くの利点がありますが、それに伴うリスクや社会的マナーもしっかりと考慮する必要があります。
5.騒いでも下の階に迷惑をかけない
マンションの1階に住む場合、その一つの明確なメリットは、下の階に住人がいないため、床に対する騒音(例:歩行音、家具の移動音など)が下の階に影響を与えないという点です。特に家庭に小さな子供がいる、またはペットを飼っている場合、このような騒音が頻繁に発生する可能性が高いため、1階に住むことでそのような騒音による下の階への迷惑を気にしなくて済みます。精神的に気が楽になります。
これは、隣接する住人との良好な関係を維持する上で有用な要素であり、また、何らかの理由で家内での騒音レベルが高くなる可能性がある場合(例:楽器の演奏、高音量でのテレビ視聴や音楽鑑賞など)にも、1階であればその影響は下の階に及びにくいです。
ただし、このメリットは下の階への影響に限られ、上階や隣接する部屋、さらには外部に対する騒音については同様の考慮が必要です。また、1階が商業施設や駐車場に近い場合、外からの騒音が気になる可能性もあります。ですが、床による騒音に関しては、1階に住むことが明らかな利点と言えるでしょう。
まとめ
マンションの1階に住む際に気になるデメリットとメリットを見てきました。防犯面では1階は外からアクセスしやすいため、セキュリティが一層重要になります。同様に、プライバシーも重視されるべきポイントであり、外からの視線を遮るカーテンやブラインド、植栽帯が必要なケースが多いです。なので竣工前の物件だと事前にどのような出来上がりになるか確認しておきましょう。
また、1階は水害や浸水のリスクも高く、特に豪雨時の対策が必須です。地上に近いので害虫や小動物が侵入しやすいという問題もあり、これに対する対策も求められます。ただし、1階には利点もあります。エレベーターや階段を使わずにすぐに外に出られるため、高齢者や小さな子供、ペットを持つ家庭には特に便利です。さらに、専用の庭がついている場合は、プライベートな空間での庭遊びを満喫することができます。騒音面では、下に住戸がない場合、歩行音などで下階に迷惑をかけにくいというメリットもあります。
購入価格や家賃も、多くの場合で上階よりも低く抑えられることが一般的です。総合的に考えれば、1階に住むことのメリットとデメリットは生活スタイルや個々のニーズ、周囲の環境などによって大きく影響されるため、これらを慎重に判断していくことが重要となってきます。
住宅を購入する際は、メリットデメリットの優先順位をつけて頂き、自分の家族に必要な要素を整理し後悔のない人生にしていただけたらと思います